目次
- 1. 身寄りがない患者はどうやって退院支援する?
- 2. 身寄りがない患者の退院支援|まず確認したい7項目
- 1.本人はどこで暮らしたいのか
- 2.自宅へ戻れる状態なのか
- 3.退院後の住まいは確保できているか
- 3. 居住支援法人とは?
- 4.自宅以外なら、どんな退院先が考えられるか
- 5.身元保証人・緊急連絡先はどうするか
- 6.本人の判断能力に問題はないか
- 7.亡くなった後のことまで検討が必要か
- 4. 退院日が迫っているのに退院先が決まらない場合
- 5. 病院MSW・退院支援担当者から直接相談できます
- 6. 相談時に分かるとスムーズな情報
- 7. よくある質問
- Q. 身寄りがなくても退院できますか?
- Q. 退院後に住む家がありません。相談できますか?
- Q. 老人ホームも一緒に探せますか?
- Q. 身元保証人がいないため施設入居が進みません。
- Q. 家族はいますが、絶縁状態です。
- Q. MSWから相談してもいいですか?
- 8. 身寄りがない方の退院支援は「退院した日」で終わりません

身寄りがない患者の退院支援|退院先・住まい・身元保証に困った病院MSW・ケアマネジャーの方へ
「治療は終わり退院できる状態なのに、帰る場所がない」
「身寄りがなく、退院後の生活を支えてくれる人がいない」
「老人ホームは検討できるが、身元保証人がいない」
「一人暮らしへ戻すことに不安がある」
病院のMSW(医療ソーシャルワーカー)や退院支援担当者、ケアマネジャー、地域包括支援センターなどでは、このような「身寄りがない患者の退院支援」が課題になることがあります。
身寄りがない患者の退院支援で重要なのは、単に「退院先を探す」ことではありません。
本人の意思を確認したうえで、
・どこで暮らしたいのか
・住まいを確保できるか
・介護や医療を継続できるか
・緊急時にどう対応するか
・身元保証や緊急連絡先が必要か
・金銭管理や契約に支援が必要か
・退院後の生活を誰が支えるか
を整理し、医療・介護・福祉・住まいの関係者で支援体制をつくることが大切です。
一般社団法人東京都社会福祉支援センターは、東京都指定の居住支援法人として、病院MSW、ケアマネジャー、地域包括支援センターなどと連携し、身寄りのない方の退院後の住まいや生活についてご相談をお受けしています。
身寄りがない患者はどうやって退院支援する?
結論からいうと、「家族の代わりになる人を一人探す」のではなく、必要な役割を分けて、それぞれを適切な制度・専門職・支援機関につなぐことが基本です。
「身寄りがない」といっても状況はさまざまです。
親族がまったくいない方だけではありません。
・家族や親族と連絡が取れない
・親族はいるが疎遠
・親族から支援を断られている
・家族が遠方にいて対応できない
・頼れる友人や知人がいない
・認知症などで本人だけでは契約が難しい
こうしたケースもあります。
「家族がいるか、いないか」だけで判断するのではなく、実際に誰がどの役割を担えるのかを確認する必要があります。
身寄りがない患者の退院支援|まず確認したい7項目
1.本人はどこで暮らしたいのか
退院支援の出発点は本人の意思です。
「自宅へ戻りたい」
「一人暮らしは不安」
「施設へ入りたい」
「できれば今まで住んでいた地域で暮らしたい」
本人の希望を確認します。
支援者側にとって安全と思われる選択肢と、本人が望む生活が一致するとは限りません。
だからこそ、本人の意思を確認しながら現実的な支援方法を考えることが重要です。
2.自宅へ戻れる状態なのか
自宅がある場合でも「家がある=退院できる」とは限りません。
・一人で食事を準備できるか
・服薬管理ができるか
・トイレや入浴は可能か
・転倒リスクはないか
・認知症による問題はないか
・訪問診療や訪問看護が必要か
・介護サービスで生活を維持できるか
・緊急時の連絡体制をつくれるか
などを確認します。
必要に応じて、ケアマネジャー、地域包括支援センター、訪問看護、訪問介護、医療機関などとの連携を検討します。
3.退院後の住まいは確保できているか
身寄りがない患者の退院支援では、「退院後の住まい」が大きな問題になることがあります。
例えば、
「これまでの賃貸住宅を退去している」
「家賃滞納などで現在の住居へ戻れない」
「高齢の一人暮らしを理由に新しい賃貸住宅がなかなか見つからない」
「保証人や緊急連絡先を求められて契約が進まない」
といったケースです。
このような場合には、居住支援法人などへの相談も選択肢になります。
居住支援法人とは?
居住支援法人は、高齢者、障害者、低額所得者など、住宅の確保に特に配慮が必要な方の民間賃貸住宅への円滑な入居を支援するため、都道府県から指定を受けた法人です。
一般社団法人東京都社会福祉支援センターは、東京都指定の居住支援法人です。
そのため、
「退院できるけれど住まいがない」
「高齢で賃貸住宅が見つからない」
「身寄りがなく入居に不安がある」
といったケースについて、退院後の住まいを含めたご相談が可能です。
4.自宅以外なら、どんな退院先が考えられるか
自宅での生活が難しい場合には、患者様の身体状況、介護度、医療依存度、認知症の状態、予算、希望地域などによって退院先を検討します。
選択肢は一つではありません。
老人ホーム、高齢者向け住宅、その他その方の状態に適した住まいなどを比較しながら考えます。
一般社団法人東京都社会福祉支援センターでは老人ホーム紹介についてもご相談いただけます。
「施設を紹介して終わり」ではなく、身元保証や今後の生活支援なども含め、その方の退院後の暮らし全体を考えることを大切にしています。
5.身元保証人・緊急連絡先はどうするか
施設や住宅を探し始めてから、
「身元保証人を求められた」
「緊急連絡先が設定できない」
という問題が出てくることがあります。
ここで重要なのは、
身元保証
緊急連絡先
金銭保証
生活支援
医療に関する意思決定
死亡後の対応
を全部同じものとして考えないことです。
それぞれ役割が異なります。
何が必要なのかを整理し、本人の状況に応じた支援方法を考える必要があります。
当センターでは身元保証・身元引受についてもご相談を受けています。
6.本人の判断能力に問題はないか
認知症などによって契約や財産管理について本人だけで判断することが難しいケースでは、さらに慎重な対応が必要です。
必要に応じて成年後見制度などを検討する場合があります。
ただし、成年後見制度ですべての問題が解決するわけではありません。
成年後見人等の役割と、
・日常生活支援
・緊急連絡
・住まい探し
・身元保証
・医療に関する意思決定
・死亡後の事務
などは分けて整理する必要があります。
7.亡くなった後のことまで検討が必要か
身寄りのない方の場合、退院後の生活だけでなく将来についても不安を抱えていることがあります。
「亡くなったら誰に連絡がいくのか」
「葬儀や納骨はどうなるのか」
「家財道具や遺品はどうなるのか」
「賃貸住宅の退去手続きは誰がするのか」
といった問題です。
本人が元気なうちに希望を確認し、必要に応じて死後事務などについて準備しておくことで、本人だけでなく医療・介護・住宅関係者の不安軽減にもつながります。
退院日が迫っているのに退院先が決まらない場合
「来週退院予定なのに行き先がない」
「施設を探しているが身元保証人の問題で止まっている」
「自宅へ戻すには不安が大きい」
こうした場合は、一つの問題だけを順番に解決しようとすると時間がかかることがあります。
住まい探しと並行して、
・介護サービス
・老人ホーム
・身元保証
・緊急連絡先
・生活支援
・金銭や契約の問題
などを同時に整理していくことが重要です。
退院日が決まってからではなく、退院後の生活に課題があると分かった段階で早めに関係機関と連携することで、選択肢を検討しやすくなります。
病院MSW・退院支援担当者から直接相談できます
一般社団法人東京都社会福祉支援センターでは、ご本人からだけでなく、
・病院MSW
・医療ソーシャルワーカー
・退院支援担当者
・ケアマネジャー
・地域包括支援センター
・行政、福祉関係者
など、支援者からのご相談にも対応しています。
「本人に何を提案すればいいか分からない」
という段階でも構いません。
現在分かっている状況から、
「何が問題なのか」
「どんな選択肢が考えられるのか」
「当センターで対応できることは何か」
「他の専門職や制度につなぐ必要があることは何か」
を整理します。
相談時に分かるとスムーズな情報
すべて揃っていなくても相談できますが、
・年齢
・現在入院している病院
・退院予定時期
・介護度
・認知症の有無
・医療処置の有無
・本人の判断能力
・本人が希望する退院先
・現在の住居の有無
・家族、親族との関係
・緊急連絡先の有無
・身元保証人の有無
・収入、年金などのおおよその状況
・生活保護利用の有無
・担当ケアマネジャーの有無
などが分かると、必要な支援を整理しやすくなります。
よくある質問
Q. 身寄りがなくても退院できますか?
身寄りがないという事情だけで退院後の生活が決まるわけではありません。
本人の身体状況、判断能力、住まい、介護・医療サービス、生活支援などを確認し、その方に必要な支援体制を検討します。
Q. 退院後に住む家がありません。相談できますか?
はい。
一般社団法人東京都社会福祉支援センターは東京都指定の居住支援法人として、住宅の確保に配慮が必要な方の住まいについてご相談を受けています。
Q. 老人ホームも一緒に探せますか?
はい。
身体状況、介護度、認知症、医療面、予算、希望地域などを確認しながら、老人ホーム探しについてもご相談いただけます。
Q. 身元保証人がいないため施設入居が進みません。
まず「施設側が身元保証人に何を求めているのか」を確認することが重要です。
身元保証、緊急連絡先、金銭面、死亡時対応など、必要な役割を整理したうえで対応を検討します。
Q. 家族はいますが、絶縁状態です。
ご相談いただけます。
「法律上の親族がいること」と「実際に支援してくれる人がいること」は同じではありません。
現在の関係性や本人の意向を確認しながら支援方法を考えます。
Q. MSWから相談してもいいですか?
はい。
病院MSW、退院支援担当者、ケアマネジャー、地域包括支援センターなど、支援者から直接ご相談いただけます。
身寄りがない方の退院支援は「退院した日」で終わりません
退院支援の目的は、病院から患者様を送り出すことだけではありません。
本当に大切なのは、
「その方が退院した翌日から、どこで、誰と、どのように暮らしていくのか」
まで考えることです。
住まいが必要な方。
老人ホームが必要な方。
身元保証が必要な方。
緊急連絡先に困っている方。
生活支援が必要な方。
将来の死後事務まで心配している方。
必要な支援は一人ひとり違います。
だからこそ、私たちは「身寄りがない」という一言だけで支援方法を決めません。
一般社団法人東京都社会福祉支援センターは、東京都指定の居住支援法人として、医療・介護・福祉・住まいの関係者と連携しながら、その方のこれからの暮らしを一緒に考えます。
病院MSW、退院支援担当者、ケアマネジャー、地域包括支援センターの皆様も、
「退院後の住まいが決まらない」
「身元保証人がいない」
「身寄りがなく一人暮らしへ戻すのが心配」
「老人ホームと保証人を同時に探す必要がある」
という段階で、まずはご相談ください。
まだ利用するサービスが決まっていなくても構いません。
「この患者様には何が必要なのか」
そこを一緒に整理するところから、支援を始めます。
一般社団法人東京都社会福祉支援センター
東京都指定 居住支援法人
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