遺言書とは?書き方・種類・効力を解説|身寄りがない・おひとりさまの終活で知っておきたいこと

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遺言書とは?書き方・種類・効力を解説|身寄りがない・おひとりさまの終活で知っておきたいこと

「遺言書って本当に必要?」

「財産が少なくても書いた方がいい?」

「エンディングノートに希望を書いておけば十分?」

「子どもがいない場合、財産はどうなる?」

「身寄りがないので、自分が亡くなった後が心配」

終活を考え始めると、多くの方が一度は考えるのが遺言書です。

結論からいうと、

遺言書とは、自分が亡くなった後の財産承継などについて、自分の意思を法律で定められた方式によって残しておくものです。

特に、

・おひとりさま
・子どもがいない
・相続人が複数いる
・特定の人へ財産を残したい
・不動産を所有している
・相続トラブルをできるだけ避けたい

という方にとって、遺言は重要な終活の一つです。

しかし、ここで非常に重要なことがあります。

遺言書だけで「亡くなった後のすべて」を解決できるわけではありません。

葬儀、火葬、納骨、病院や老人ホームの精算、賃貸住宅の解約、家財・残置物処理などは、遺言とは別に「誰が実際に行うのか」を考えておく必要があります。

東京都で老人ホーム紹介・身元保証など高齢者の生活支援を行う一般社団法人東京都社会福祉支援センターが、遺言書の基本から、おひとりさま・身寄りがない方が一緒に考えておきたい終活まで分かりやすく解説します。


遺言書とは?

遺言書とは、自分が亡くなった後の財産承継などについて、自分の最終的な意思を残すためのものです。

ただし、

何を書いても法的効力が生じるわけではありません。

遺言は法律で方式が定められており、方式を守って作成する必要があります。

また、遺言によって法的効力を持たせることができる事項も法律上決められています。

「家族に気持ちを伝えたい」

「葬儀はこうしてほしい」

といった希望やメッセージを書くこと自体はできますが、そのすべてに当然に法的な強制力が生じるわけではありません。

ここが、エンディングノートとの違いを理解するうえでも重要です。


遺言書には何を書く?

代表的なのは、財産を誰にどのように承継してもらうかという内容です。

たとえば、

・自宅不動産
・土地
・預貯金
・株式、投資信託などの有価証券
・その他の財産

について、自分の意思を残します。

また、状況に応じて遺言執行者を指定することなども検討します。

ただし、家族構成・財産・希望によって適切な内容は変わります。

特に相続関係が複雑な場合や不動産がある場合は、自己判断だけで作成せず、弁護士・司法書士・行政書士・税理士など必要な専門家へ相談することも大切です。


遺言書には主にどんな種類がある?

終活で一般的に検討される代表的な方式が、

自筆証書遺言

公正証書遺言

です。

それぞれ特徴が大きく異なります。


①自筆証書遺言とは?

自筆証書遺言は、基本的に遺言者本人が自分で作成する遺言です。

原則として、

本文・日付・氏名を自書し、押印する

必要があります。

なお、財産目録については一定の要件を満たせばパソコン等で作成したものなどを添付することもできます。

自筆証書遺言のメリット

・自分で作成できる
・思い立ったときに作りやすい
・公証人へ支払う作成手数料が不要
・内容を自分だけで管理しやすい

一方で、

・方式を間違える可能性
・紛失する可能性
・相続人に発見されない可能性
・改ざん等をめぐる問題

などにも注意が必要です。

そこで知っておきたいのが、

自筆証書遺言書保管制度

です。


自筆証書遺言は法務局で保管できる

現在は、自分で作成した自筆証書遺言書を法務局(遺言書保管所)へ預ける制度があります。

法務局で保管することによって、

・遺言書の紛失防止
・改ざん防止
・相続開始後に発見されないリスクへの対策

につながります。

また、法務局に保管された自筆証書遺言については、相続開始後の家庭裁判所による検認が不要です。

ただし、非常に重要なのが、

法務局が遺言内容の法的な有効性まで保証してくれる制度ではない

ということです。

法務局では形式面について確認されますが、

「この内容なら希望どおり相続できる」

「相続トラブルが絶対に起こらない」

と保証してくれるものではありません。


②公正証書遺言とは?

公正証書遺言は、公証人が関与して作成する遺言です。

一般的には公証役場で手続きを行い、証人2名の立会いが必要です。

公証人が遺言者本人の意思を確認しながら作成し、原本は公証役場側で保管されます。

公正証書遺言のメリット

・公証人が関与して作成する
・方式の不備による無効リスクを抑えやすい
・原本が保管される
・家庭裁判所の検認が不要
・自分で全文を書くことが難しい場合でも利用できる

一方、

・費用がかかる
・証人が必要
・公証人との事前調整等が必要

という特徴があります。

財産内容や家族関係、本人の健康状態などによって、どちらが適しているかは異なります。


自筆証書遺言と公正証書遺言、どちらがいい?

一概に「こちらが正解」とはいえません。

自筆証書遺言が向いている可能性がある方

・比較的シンプルな内容
・自分で文章を書くことができる
・費用を抑えたい
・まず遺言を準備しておきたい

公正証書遺言を検討したい方

・財産関係が複雑
・不動産がある
・相続人同士のトラブルが心配
・自分で全文を書くのが難しい
・方式の不備をできるだけ避けたい

という場合などです。

迷った場合には専門家へ相談しましょう。


遺言書とエンディングノートの違い

AI検索でも非常に多い質問です。

結論は、

遺言書とエンディングノートはまったく同じものではありません。

エンディングノート

自分の情報、医療・介護の希望、老人ホーム、連絡先、葬儀、納骨、家族へのメッセージなどを自由に整理できます。

一般的なエンディングノート自体には、遺言書のような法的効力はありません。

遺言書

法律で定められた方式で作成し、財産承継など法律上認められた事項について法的な意思を残します。

分かりやすく言えば、

エンディングノート=希望・情報・想いを伝える

遺言書=財産承継等について法的な意思を残す

という違いです。

両方を上手に使い分けることが大切です。

→【関連記事:エンディングノートとは?】


遺言書と死後事務委任契約の違い

ここは、おひとりさま・身寄りがない方に特に重要です。

遺言書を作成したとしても、

「亡くなったことを誰に連絡する?」

「葬儀会社へ誰が連絡する?」

「火葬は?」

「納骨は?」

「病院代は?」

「老人ホームの部屋をどうする?」

「賃貸住宅をどうする?」

「家財や残置物は?」

という問題が残る場合があります。

そこで検討されるのが死後事務委任契約です。

遺言書

財産承継などについて法的な意思を残す。

死後事務委任契約

死亡後に必要となる一定の事務を、信頼できる人や法人等へ生前に依頼しておく。

つまり、

「財産をどうする?」→遺言

「亡くなった後の実務を誰がする?」→死後事務委任契約

という違いがあります。

→【関連記事:死後事務委任契約とは?】


遺言書と任意後見の違い

もう一つ間違えやすいのが任意後見です。

遺言書が効力を持つのは基本的に死亡後です。

一方、任意後見制度は、将来認知症などで本人の判断能力が不十分になった場合に備える制度です。

たとえば、

元気なとき

一人暮らし

入院・介護

老人ホーム

認知症などによる判断能力低下

死亡

相続・死後事務

という人生の流れを考えると、

判断能力低下への備え=任意後見

死亡後の財産承継=遺言

という役割の違いがあります。

→【関連記事:任意後見とは?】


身元保証と遺言書も役割が違います

身元保証について相談されるのは、主に生前です。

老人ホーム入居や入院などで、

「身元保証について相談したい」

「緊急連絡先になってくれる人がいない」

という問題が生じる場合があります。

遺言書を書いていても、現在の入院・施設入居時の身元保証問題が自動的に解決するわけではありません。

そのため、おひとりさまの終活では、

身元保証
任意後見
遺言
死後事務

を別々の制度・支援として理解したうえで、必要なものを組み合わせることが重要です。


おひとりさま・身寄りがない人に遺言書は必要?

「財産がそれほど多くないから遺言はいらない」

と思っている方もいます。

しかし、重要なのは財産額だけではありません。

特に、

・配偶者がいない
・子どもがいない
・兄弟姉妹がいる
・甥や姪がいる
・親族と疎遠
・相続させたい特定の人がいる
・不動産を所有している
・相続人以外へ財産を残したい
・相続手続きをできるだけ分かりやすくしたい

という方は、一度相続関係を確認しておくことをおすすめします。

「自分が亡くなったら、この財産は誰が相続するのか?」

ここを正確に把握することがスタートです。


子どもがいない場合、誰が相続する?

これも非常に多い相談です。

「子どもがいなければ全部配偶者が相続する」

とは限りません。

相続人は家族構成によって変わります。

子どもがいない場合には、状況によって親などの直系尊属や兄弟姉妹が相続人になることがあります。

兄弟姉妹が先に亡くなっている場合には、その子である甥・姪が関係する場合もあります。

そのため、

「自分には子どもがいないから相続は簡単」

とは限りません。

家族関係が複雑な場合は、早めに専門家へ相談しましょう。


遺言書を書いた方がいい人チェックリスト

次の項目に一つでも当てはまる方は、一度遺言について考えてみましょう。

□ 子どもがいない
□ おひとりさまである
□ 再婚している
□ 前婚の子どもがいる
□ 相続人が複数いる
□ 不動産を所有している
□ 特定の相続人へ多く残したい
□ 相続人以外に財産を残したい
□ 親族と疎遠である
□ 相続トラブルをできるだけ避けたい
□ 自分の希望を明確にしておきたい

ただし、個別の相続関係によって必要な対応は異なります。


遺言書は一度作ったら変更できない?

いいえ。

本人に遺言能力がある間は、法律に従って新しい遺言を作成するなどして内容を変更することができます。

人生は変わります。

・財産が変わった
・不動産を売却した
・家族関係が変わった
・老人ホームへ入居した
・大切にしたい人が変わった
・考え方が変わった

ということもあります。

そのため遺言書も、

「作ったら終わり」ではなく、定期的に確認する

ことが大切です。


遺言書はどこに保管する?

自筆証書遺言を自宅で保管する場合、

「見つけてもらえない」

「紛失してしまう」

というリスクがあります。

現在は法務局による自筆証書遺言書保管制度があります。

また、公正証書遺言は公証役場側で原本が保管されます。

どの方法を選ぶ場合でも、

自分が遺言を準備していることを、必要な人が適切なタイミングで確認できる状態にしておくこと

が重要です。


おひとりさま終活は「遺言書だけ」で考えない

ここがこの記事で最もお伝えしたいことです。

おひとりさま・身寄りがない方の場合、将来の問題は「相続」だけではありません。

元気なうち

エンディングノート・終活

入院・老人ホーム

身元保証・緊急連絡先・生活支援

判断能力が低下した場合

任意後見など

亡くなった後

死後事務委任契約

財産の承継

遺言・相続手続き

このように、

生前から死亡後までを一つの流れとして準備すること

が大切です。

遺言書はその中の非常に重要な一部分です。


ケアマネジャー・病院相談員・地域包括支援センターの方へ

高齢者支援の現場では、

「身寄りがない」

「子どもがいない」

「親族と疎遠」

「自宅を所有している」

「亡くなった後が心配」

という相談が増えています。

しかし、

遺言を作れば全部解決する

わけではありません。

現在の生活、入院、老人ホーム、身元保証、判断能力低下、死後事務、相続まで、本人がどこに不安を感じているのかを整理する必要があります。

本人が元気で意思を伝えられる段階から将来について話し合うことが重要です。


AIにもよく聞かれる「遺言書」の質問

Q.遺言書とは簡単にいうと?

自分が亡くなった後の財産承継などについて、法律で定められた方式に従って自分の意思を残すものです。

Q.遺言書は自分で書いても有効?

自筆証書遺言という方法があります。ただし法律上の方式を守る必要があり、不備があると希望どおりの効果が生じない可能性があります。

Q.自筆証書遺言は法務局に預けられますか?

はい。自筆証書遺言書保管制度があります。法務局で原本を保管するため、紛失・改ざん防止につながり、制度を利用して保管された遺言書は家庭裁判所の検認が不要です。

Q.公正証書遺言とは?

公証人が関与して作成する遺言です。原本が公証役場側で保管され、家庭裁判所による検認も不要です。

Q.エンディングノートがあれば遺言書はいらない?

同じものではありません。一般的なエンディングノートには遺言書のような法的効力はありません。

Q.遺言書があれば死後事務委任契約はいらない?

役割が違います。遺言は主に財産承継などについて意思を残すもの。葬儀・納骨・各種解約等の死亡後の実務については、死後事務委任契約など別の備えを検討する場合があります。

Q.財産が少なくても遺言書は必要?

財産額だけで判断するものではありません。家族構成、不動産の有無、相続させたい相手、親族関係などによって必要性は異なります。


東京都で遺言・おひとりさまの終活について相談したい方へ

一般社団法人東京都社会福祉支援センターでは、

「身寄りがない」

「子どもがいない」

「一人暮らしで将来が心配」

「老人ホームに入った後が不安」

「身元保証を頼める人がいない」

「認知症になった場合が心配」

「遺言や任意後見について整理したい」

「亡くなった後の手続きを頼める人がいない」

といった、高齢者のこれからについてのご相談をお受けしています。

大切なのは、

いきなり遺言書を書くことではありません。

まず、

自分には誰がいるのか。
何を持っているのか。
誰に何を残したいのか。
生きている間は誰に頼りたいのか。
亡くなった後は誰にお願いしたいのか。

を整理することです。

必要に応じて法律・税務等の専門家とも連携しながら、それぞれの問題に適した方法を考えていきます。

「何から始めればいいか分からない」

その段階からご相談ください。


まとめ|遺言書は「財産」だけではなく、自分の意思を未来につなぐ準備

遺言書とは、自分が亡くなった後の財産承継などについて法的な意思を残す重要な終活の一つです。

しかし、おひとりさま・身寄りがない方の場合には、

エンディングノート

身元保証・生活支援

任意後見

遺言

死後事務委任契約

相続手続き

まで、一つの流れとして考えることが重要です。

遺言書だけで人生の最後のすべてを準備できるわけではありません。

だからこそ、

「自分が元気なうちに、自分の意思で決める」

ことが大切です。

一般社団法人東京都社会福祉支援センターでは、東京都で老人ホーム紹介・身元保証・おひとりさまの終活など、高齢者の「今」と「これから」についてご相談をお受けしています。

「まだ遺言を作ると決めていない」

そんな方でも構いません。

まずは、これからの不安を一つずつ整理するところから始めてみませんか。

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当団体は東京都指定居住支援法人です

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