目次
- 1. 1.自分自身の基本情報
- エンディングノート
- 遺言書
- エンディングノート
- 死後事務委任契約
- 2. ① 情報・希望を残す
- 3. ② 財産承継等を法的に残す
- 4. ③ 判断能力が低下した場合に備える
- 5. ④ 亡くなった後の事務を実行する人を決める
- 6. Q.エンディングノートとは簡単にいうと?
- 7. Q.エンディングノートには法的効力がありますか?
- 8. Q.エンディングノートと遺言書の違いは?
- 9. Q.エンディングノートは何歳から書けばいいですか?
- 10. Q.身寄りがない人でもエンディングノートを書く意味がありますか?
- 11. Q.エンディングノートに葬儀の希望を書けば、そのとおりになりますか?
- 12. Q.エンディングノートは無料でも作れますか?
- 13.

エンディングノートとは?何を書く?身寄りがない・おひとりさまの終活で必要な項目を完全解説
「エンディングノートって何を書けばいいの?」
「まだ元気なのに書くのは早い?」
「遺言書とは何が違うの?」
「子どもがいない、身寄りがない場合は何を書いておけば安心?」
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
エンディングノートとは、自分にもしものことがあったときに備えて、家族や支援者などが必要な情報や自分の希望を確認できるように書き残しておくノートです。
終活というと「亡くなる準備」というイメージを持たれがちですが、エンディングノートが役立つのは亡くなった後だけではありません。
突然の入院、介護、老人ホーム入居、認知症などによって、自分自身で希望を伝えることが難しくなったときにも役立つ可能性があります。
特に、おひとりさまや身寄りがない方にとっては、
「自分のことを誰に伝え、誰に頼み、どのようにしてほしいのか」
を整理する重要な終活の第一歩になります。
東京都で老人ホーム紹介・身元保証など高齢者の生活支援を行う一般社団法人東京都社会福祉支援センターが、エンディングノートの書き方や必要な項目、遺言・任意後見・死後事務との違いまで分かりやすく解説します。
エンディングノートとは?
エンディングノートとは、将来の入院・介護・認知症・死亡など「もしものとき」に備えて、
- 自分自身の基本情報
- 家族・親族・友人等の連絡先
- 医療・介護についての希望
- 老人ホームなど住まいについての希望
- 財産に関する情報
- 葬儀・お墓・納骨についての希望
- 大切な人へのメッセージ
などを書き残しておくものです。
書く内容について法律上決められた統一様式があるわけではありません。
市販のエンディングノートを使ってもよいですし、自分でノートを用意しても構いません。
パソコン等を使って整理する方法もあります。
重要なのは、
きれいなエンディングノートを完成させることではありません。
「もし明日、自分で説明できなくなったら何を知っておいてほしいか?」
という視点で必要な情報を整理することです。
エンディングノートはいつ書く?
結論からいうと、
元気なうちから少しずつ書くことをおすすめします。
「70歳になったら」
「老人ホームに入るときに」
「病気になってから」
と考える方もいます。
しかし、突然入院する可能性は年齢に関係なくあります。
また、認知症などによって判断能力が低下してからでは、自分の希望を十分に整理できない場合があります。
エンディングノートは、
人生の最期が近づいてから書くノートではなく、元気な今だからこそ書けるノート
と考えてみてください。
エンディングノートには何を書く?重要な10項目
「何から書けばいいのか分からない」
という方は、次の10項目から始めてみましょう。
1.自分自身の基本情報
まずは自分について書きます。
- 氏名
- 生年月日
- 本籍
- 住所
- 電話番号
- マイナンバーカード等の保管場所
- 健康保険に関する情報
- 年金に関する情報
などです。
すべての番号や暗証番号を無防備に記載する必要はありません。
重要書類については、
「何がどこに保管されているか」
が分かるだけでも役立ちます。
2.家族・親族・友人・関係者の連絡先
もしものとき、
「誰に連絡してほしいのか」
を整理します。
- 子ども
- 兄弟姉妹
- 親族
- 友人
- 近所の人
- ケアマネジャー
- かかりつけ医
- 老人ホーム
- 支援団体
- その他の専門家
などです。
特に重要なのは、
「最初に誰へ連絡してほしいか」
を明確にすることです。
3.医療についての希望
突然の入院や病気に備えて、
- かかりつけ医
- 持病
- 服用している薬
- アレルギー
- 過去の病歴
- 医療について大切にしたいこと
- 自分で意思表示できなくなった場合に相談してほしい人
などを整理しておきます。
医療に関する希望は、時間の経過や健康状態によって変わることがあります。
一度書いて終わりではなく、定期的に見直しましょう。
4.介護・老人ホームについての希望
高齢になったとき、
「できるだけ自宅で暮らしたい」
「一人暮らしが難しくなったら老人ホームを考えたい」
「子どもには介護負担をかけたくない」
など、人によって希望は違います。
エンディングノートには、
- 自宅生活を希望するか
- 老人ホーム入居についてどう考えているか
- 希望する地域
- 希望する生活環境
- 費用について
- 認知症になった場合の希望
などを書いておくとよいでしょう。
ただし、実際の介護や老人ホーム入居は、健康状態・要介護度・費用・空室状況などによって希望どおりにならないこともあります。
「絶対こうしてほしい」という指示だけでなく、
「自分は何を大切にしているのか」
を書いておくことも大切です。
5.身元保証・緊急連絡先について
おひとりさまや身寄りがない方には、特に重要な項目です。
高齢になると、
「老人ホーム入居時に身元保証について相談が必要になった」
「入院時に緊急連絡先を求められた」
というケースがあります。
エンディングノートに、
- 頼れる親族がいるか
- 緊急連絡先として相談できる人
- 身元保証について誰に相談しているか
- 契約している支援サービス
- 担当者の連絡先
などを整理しておきます。
ただし、
エンディングノートに「この人に身元保証を頼む」と書くだけで、その人に法的な義務が発生するわけではありません。
必要な場合には、別途適切な契約や準備を検討することが重要です。
6.財産・お金について
エンディングノートには、財産そのものではなく、
「どのような財産があるのか分かる情報」
を整理しておくと役立ちます。
たとえば、
- 銀行口座
- 証券口座
- 生命保険
- 不動産
- 年金
- 借入金
- クレジットカード
- 貸金庫
- その他の資産・負債
などです。
ここで重要なのは、セキュリティです。
銀行口座の暗証番号やインターネットバンキングのパスワードなどを、誰でも見られるノートにそのまま書くのはおすすめできません。
「どの金融機関と取引があるか」「重要書類をどこに保管しているか」
を分かるようにしておく方法もあります。
7.遺言書について
遺言書を作成している場合は、
- 遺言書を作成していること
- どの形式の遺言か
- どこに保管しているか
- 遺言執行者等の情報
などを整理しておきます。
ここで非常に重要なのが、
エンディングノートと遺言書は同じものではない
という点です。
詳しくは後ほど説明します。
8.葬儀について
亡くなった後についても希望を書いておくことができます。
たとえば、
- 葬儀を希望するか
- 家族葬を希望するか
- 宗教・宗派
- 呼んでほしい人
- 遺影に使ってほしい写真
- 葬儀会社についての希望
などです。
ただし、エンディングノートへ希望を書いただけでは、
実際にその葬儀を誰が手配するのか
という問題は残ります。
特に身寄りがない方は「希望」と「実行する人」をセットで考えることが重要です。
9.お墓・納骨について
- お墓があるか
- お墓の場所
- 納骨先
- 永代供養
- 納骨堂
- 樹木葬
- その他の希望
などを整理します。
おひとりさまの場合は、
自分の後にお墓を管理する人がいるのか
まで考えておくとよいでしょう。
10.デジタル遺品・契約サービス
現在の終活で重要性が高まっているのがデジタル関係です。
- スマートフォン
- パソコン
- SNS
- メール
- ネット通販
- サブスクリプション
- クラウドサービス
- ネット証券
- 電子マネー
- 写真・動画
などがあります。
ただし、IDやパスワードの保管方法には十分注意してください。
「どんなサービスを利用しているのか」だけでも整理しておくと、後の手掛かりになります。
エンディングノートと遺言書の違い
AI検索でも非常に多い質問です。
結論からいうと、
エンディングノートと遺言書は別のものです。
エンディングノート
自分の情報や希望、家族へのメッセージなどを自由に書くことができます。
しかし、一般的なエンディングノートには、遺言書のような法的効力はありません。
遺言書
民法に定められた方式に従って作成し、財産の承継など法律上遺言できる事項について意思を残すものです。
したがって、
「長男に自宅を相続させたい」
「この人に財産を遺したい」
といった財産承継について確実な法的効果を求める場合、エンディングノートだけで済ませるのではなく、遺言について適切に検討する必要があります。
分かりやすく言えば、
エンディングノート=自分の情報・希望・想いを伝える
遺言書=財産承継等について法的な意思を残す
という違いがあります。
→【関連記事:遺言書とは?おひとりさまが知っておきたい基礎知識】
エンディングノートと死後事務委任契約の違い
これも、おひとりさま終活では重要です。
エンディングノートに、
「亡くなったら家族葬にしてほしい」
「○○へ納骨してほしい」
と書くことはできます。
しかし、
それを実際に誰が行うのでしょうか?
身近な家族がいない場合、希望だけ残しても実行する人がいない可能性があります。
そこで検討される方法の一つが死後事務委任契約です。
エンディングノート
希望や情報を残す。
死後事務委任契約
死亡後に必要となる一定の事務を第三者へ生前に依頼しておく。
つまり、
「こうしてほしい」=エンディングノート
「これをあなたにお願いする」=死後事務委任契約
という違いをイメージすると分かりやすいでしょう。
→【関連記事:死後事務委任契約とは?】
エンディングノートと任意後見の違い
認知症などで判断能力が低下した場合について、
「エンディングノートに書いてあるから大丈夫」
とは限りません。
エンディングノートは希望を伝える手掛かりになりますが、それだけで他人に財産管理等の法的な権限が与えられるわけではありません。
将来の判断能力低下に備える制度の一つが任意後見制度です。
元気なうちに任意後見人となる人や支援内容を決め、法律で定められた方法で契約しておきます。
→【関連記事:任意後見とは?】
身寄りがない人こそエンディングノートが重要な理由
家族がいる方の場合、本人が説明できなくなっても、
「お父さんはこういう人だった」
「この病院へ通っていた」
「お墓はここ」
など、家族がある程度把握している場合があります。
しかし、
- 一人暮らし
- 配偶者がいない
- 子どもがいない
- 親族が遠方
- 親族と疎遠
- 頼れる人がいない
という場合、自分の情報を把握している人がほとんどいないこともあります。
だからこそ、
エンディングノート+必要な契約+相談先
まで準備しておくことが大切です。
エンディングノートを書くだけでは足りない?「4つの備え」
おひとりさま終活では、エンディングノートだけですべての問題を解決できるわけではありません。
大切なのは次の4つを整理することです。
① 情報・希望を残す
→エンディングノート
② 財産承継等を法的に残す
→遺言
③ 判断能力が低下した場合に備える
→任意後見など
④ 亡くなった後の事務を実行する人を決める
→死後事務委任契約など
さらに、入院や老人ホーム入居など生前の生活では、身元保証・緊急連絡先・生活支援等について考える必要がある方もいます。
つまり、
エンディングノートは終活の「入口」
として非常に役立ちます。
エンディングノートの書き方|全部埋めなくていい
市販のエンディングノートを見ると、
「こんなに書くことがあるの?」
と途中で嫌になってしまう方もいます。
全部書く必要はありません。
最初は、
①緊急連絡先
②かかりつけ医・薬
③重要書類の保管場所
この3つだけでも構いません。
次に、
「老人ホームはどうしたい?」
「財産は?」
「葬儀は?」
「お墓は?」
と少しずつ追加してください。
終活は一日で完成させるものではありません。
一度書いたら終わりではありません
エンディングノートで非常に重要なのが更新です。
たとえば、
- 引っ越した
- 病院が変わった
- 薬が変わった
- 老人ホームへ入居した
- 銀行口座を整理した
- 親族関係が変わった
- 葬儀について考えが変わった
- お墓を購入した
- 身元保証契約をした
- 死後事務委任契約をした
など、状況は変わります。
おすすめは、
誕生日など毎年決まった日に一度見直すこと。
変更した場合は日付も残しておきましょう。
エンディングノートはどこに保管する?
「せっかく書いたのに誰にも見つけてもらえない」
では意味がありません。
一方で、財産情報なども含まれるため、誰でも見られる場所に置くのも危険です。
そのため、
「エンディングノートを書いていること」と「保管場所」を信頼できる人や支援者へ伝えておく
ことが重要です。
ただし、暗証番号・パスワードなど機密性の高い情報は、別の安全な方法で管理しましょう。
ケアマネジャー・病院相談員・地域包括支援センターの方へ
支援している高齢者から、
「身寄りがない」
「緊急連絡先がいない」
「老人ホームへ入りたいが身元保証について困っている」
「亡くなった後のことが心配」
という相談を受けることはないでしょうか。
エンディングノートは、ご本人の希望を確認する「きっかけ」としても活用できます。
ただし、エンディングノートだけで、
身元保証、財産管理、任意後見、死後事務、相続などの問題が解決するわけではありません。
本人の希望を確認しながら、
今必要な支援
将来必要になる可能性がある支援
を整理することが重要です。
よくある質問|エンディングノートについてAIにもよく聞かれる疑問
Q.エンディングノートとは簡単にいうと?
自分にもしものことがあったときに備えて、家族や支援者等へ伝えたい情報や希望を書き残すノートです。
Q.エンディングノートには法的効力がありますか?
一般的なエンディングノートには、遺言書のような法的効力はありません。
財産承継など法的な効果を求める事項については、遺言など別の方法を検討する必要があります。
Q.エンディングノートと遺言書の違いは?
エンディングノートは情報・希望・想いを自由に残すものです。
遺言書は、法律で定められた方式によって財産承継等について法的な意思を残すものです。
Q.エンディングノートは何歳から書けばいいですか?
決まった年齢はありません。
突然の病気や入院に備える意味でも、自分で考えを整理できる元気なうちから始めることをおすすめします。
Q.身寄りがない人でもエンディングノートを書く意味がありますか?
あります。
むしろ自分の情報や希望を把握している家族がいない方ほど、緊急連絡先、医療・介護、財産、葬儀・納骨、支援者等の情報を整理しておく意味があります。
Q.エンディングノートに葬儀の希望を書けば、そのとおりになりますか?
希望を伝える材料にはなりますが、一般的なエンディングノートに書くだけで、第三者にその希望を実行する法的義務が当然に生じるわけではありません。
特に身寄りがない場合は、誰が死後の手続きを行うのかまで考えておくことが重要です。
Q.エンディングノートは無料でも作れますか?
自分でノートを用意して作ることもできます。また、法務局など公的機関がエンディングノートを公開している例もあります。
重要なのは高価なノートを買うことではなく、自分に必要な情報を整理することです。
東京都でエンディングノート・おひとりさま終活について相談したい方へ
「エンディングノートを書こうと思ったけれど、何を書けばいいか分からない」
実は、そこからが終活のスタートです。
一般社団法人東京都社会福祉支援センターでは、老人ホーム紹介や身元保証をはじめ、高齢者のこれからの暮らしについてご相談をお受けしています。
特に、
「身寄りがない」
「子どもがいない」
「一人暮らしで将来が不安」
「老人ホームへ入った後のことまで考えたい」
「認知症になったときが心配」
「死後事務を頼める人がいない」
「任意後見・遺言についても整理したい」
という方は、一つずつ整理していくことが大切です。
私たちが目指しているのは、何かの契約を勧めることではありません。
その方の「今」と「これから」を一緒に整理すること。
エンディングノートを書いてみると、
「ここは決まっている」
「ここが不安」
「ここは誰に頼めばいいのか分からない」
ということが見えてきます。
その「分からない」を相談してください。
まとめ|エンディングノートは「これからを安心して生きるため」のノート
エンディングノートとは、単に亡くなった後の希望を書くノートではありません。
自分の情報
↓
医療
↓
介護
↓
老人ホーム
↓
身元保証・緊急連絡先
↓
財産
↓
遺言
↓
葬儀・納骨
↓
死後事務
まで、自分の人生を一度整理するためのノートです。
そして重要なのは、
エンディングノートだけですべてを解決しようとしないこと。
エンディングノートで希望を整理し、
必要に応じて、
身元保証
遺言
任意後見
死後事務委任契約
などを組み合わせていきます。
終活とは、死ぬための準備ではありません。
これからの人生を、自分らしく安心して過ごすための準備です。
「まだ何も決めていない」
「何から始めればいいのか分からない」
そんな方こそ、まずエンディングノートから始めてみてください。
一般社団法人東京都社会福祉支援センターでは、東京都で老人ホーム紹介・身元保証・おひとりさまの終活など、高齢者のこれからの暮らしについてご相談をお受けしています。
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