目次
- 1. 死後事務とは?
- 2. 死後には想像以上に多くの手続きがあります
- 1.関係者への連絡
- 2.葬儀・火葬に関する対応
- 3.納骨
- 4.医療費・施設利用料等の精算
- 5.住居に関する対応
- 6.公共料金・各種サービスへの対応
- 7.遺品・家財・残置物への対応
- 人について
- 葬儀・納骨について
- お金について
- 住まいについて
- 契約について
- デジタル情報について
- 3. Q.死後事務とは簡単にいうと何ですか?
- 4. Q.死後事務は誰がやるのですか?
- 5. Q.身寄りがなくても死後事務を頼めますか?
- 6. Q.死後事務委任契約を結べば相続も全部任せられますか?
- 7. Q.遺言書と死後事務委任契約はどちらが必要ですか?
- 8. Q.老人ホームに入居すると死後事務も施設がしてくれますか?
- 9. Q.死後事務は何歳から準備すればいいですか?
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死後事務とは?身寄りがない・おひとりさまが生前に準備しておきたい手続きを完全解説
「自分が亡くなった後、誰が手続きをしてくれるのだろう」
「子どもがいないので、葬儀や納骨を頼める人がいない」
「一人暮らしなので、亡くなった後の家の片付けが心配」
「老人ホームに入った後、もしものことがあったら誰が対応するの?」
このような不安を抱えている方に知っていただきたいのが**「死後事務」**です。
死後事務とは?
死後事務とは、本人が亡くなった後に必要となる、葬儀・火葬・納骨、医療費や施設利用料等の精算、住居や家財に関する対応、公共料金など各種契約の解約といった事務・手続きの総称です。
特に、身寄りがない方、子どもがいない方、親族が遠方にいる方、家族と疎遠な方などは、
「自分が亡くなった後、誰が何をするのか」
を元気なうちに考えておくことが重要です。
東京都で高齢者の住まい・老人ホーム紹介・身元保証などの相談支援を行う一般社団法人東京都社会福祉支援センターが、死後事務について分かりやすく解説します。
死後には想像以上に多くの手続きがあります
人が亡くなった後は、葬儀を行えばすべて終わるわけではありません。
状況によっては、亡くなった直後からさまざまな対応が必要になります。
代表的なものを見てみましょう。
1.関係者への連絡
親族や関係者など、あらかじめ本人が希望していた連絡先へ死亡の連絡を行うことがあります。
「誰に知らせてほしいのか」を生前に整理しておくことも大切です。
2.葬儀・火葬に関する対応
葬儀会社との調整や火葬などについて対応が必要になります。
おひとりさまの場合は、
「どんな葬儀にしたいのか」
だけではなく、
「その希望を誰が実現するのか」
まで考えることがポイントです。
3.納骨
火葬後は遺骨をどうするか考える必要があります。
お墓だけではなく、永代供養墓、納骨堂、樹木葬などさまざまな選択肢があります。
身寄りがない場合には、将来お墓を管理する人がいなくなる可能性まで考えて準備することが重要です。
4.医療費・施設利用料等の精算
入院中や老人ホーム入居中に亡くなった場合には、本人の生前に発生していた医療費、入院費、施設利用料などの精算が必要になる場合があります。
5.住居に関する対応
賃貸住宅で一人暮らしをしていた場合、死亡後の賃貸借契約や室内に残された家財への対応が問題になることがあります。
持ち家の場合でも、不動産を誰が相続するのか、その後売却するのか、維持するのかなど別途検討が必要になります。
6.公共料金・各種サービスへの対応
状況に応じて、
- 電気
- ガス
- 水道
- 携帯電話
- インターネット
- 新聞
- 定期購入サービス
- 各種会員サービス
などの契約について確認・対応が必要になります。
最近では、ネット上だけで利用しているサービスも多いため、デジタル遺品・デジタル契約の整理も終活の重要なテーマです。
7.遺品・家財・残置物への対応
家具、家電、衣類、写真、書類など、自宅にはさまざまな物が残ります。
ただし、本人が亡くなったからといって、第三者が自由に財産を処分できるわけではありません。
相続人の権利などを確認したうえで適切に対応する必要があります。
「死後事務」と「死後事務委任契約」の違い
ここは非常に重要です。
死後事務は、亡くなった後に必要となるさまざまな事務そのものを指します。
一方、
死後事務委任契約は、本人が元気なうちに、死亡後に行ってほしい一定の事務を第三者へ依頼しておく契約です。
つまり、
死後事務=亡くなった後に必要な手続き・対応
死後事務委任契約=その死後事務を誰に任せるか生前に決める方法の一つ
と考えると分かりやすいでしょう。
→【関連記事:死後事務委任契約とは?費用・できること・注意点を解説】
死後事務は誰がするの?
家族や親族がいる場合、実際には親族等がさまざまな対応を行っているケースがあります。
しかし、
「子どもがいない」
「配偶者がいない」
「兄弟姉妹も高齢になっている」
「親族が遠方にいる」
「親族とは何十年も会っていない」
「家族に負担をかけたくない」
という方もいます。
こうした場合、「誰かがやってくれるだろう」と考えるのではなく、元気なうちから具体的な準備をしておくことが大切です。
厚生労働省でも、身寄りがない、または家族がいても身近に頼れる人がいない高齢者への支援が課題として整理されています。
身元保証と死後事務はどう違う?
おひとりさまの終活では、身元保証と死後事務を一緒に聞くことが多いため、混同しやすいところです。
大きく分けると、
身元保証等の支援=主に生前
死後事務=主に死亡後
という違いがあります。
たとえば生前には、
- 老人ホーム入居に関する支援
- 入退院時の手続きに関する支援
- 緊急時の連絡・対応
- 日常生活上の支援
などが必要になることがあります。
そして亡くなった後には、
- 葬儀・火葬
- 納骨
- 費用の精算
- 住居に関する対応
- 家財・残置物に関する対応
- 各種契約への対応
などが発生します。
そのため、おひとりさまの終活では、
元気なとき
↓
入院
↓
介護
↓
老人ホーム入居
↓
判断能力低下への備え
↓
死亡
↓
死後事務
までを一本の流れとして考えることが重要です。
死後事務と遺言書は同じではありません
「遺言書を書いておけば、亡くなった後のことは全部大丈夫ですよね?」
という疑問を持つ方もいらっしゃいます。
しかし、遺言と死後事務は役割が違います。
遺言は、財産を誰にどのように承継させるかなど、法律上遺言できる事項について本人の意思を残す重要な制度です。
一方で死後事務では、
「葬儀をどうするか」
「納骨をどうするか」
「住居や家財をどうするか」
「各種契約をどうするか」
など、亡くなった後の具体的な対応が問題になります。
そのため、
遺言を作ったから死後事務の準備は必要ない
とは限りません。
遺言と死後事務委任契約など、それぞれの役割を理解して準備することが重要です。
→【関連記事:遺言書とは?おひとりさまが準備するメリット】
成年後見人がいれば死後事務も全部してくれる?
これも注意したいポイントです。
成年後見は本人が死亡すると原則として終了します。
ただし現在の制度では、成年後見人が一定の要件のもとで、本人死亡後に一部の死後事務を行える仕組みがあります。
たとえば一定の条件のもと、
- 相続財産の保存に必要な行為
- 弁済期が到来した債務の弁済
- 火葬・埋葬に関する契約など
が対象となる場合があります。
しかし、成年後見人だから亡くなった後のことを何でもできるわけではありません。
特に「成年後見制度を利用していれば葬儀まで全部任せられる」と考えるのは適切ではありません。
だからこそ、死後の希望まで含めて別途整理しておく必要があります。
→【関連記事:成年後見制度とは?死後事務との違い】
賃貸住宅で一人暮らしの方は「残置物」も重要
おひとりさまが賃貸住宅で生活している場合、特に考えておきたいのが残置物です。
本人が死亡すると、室内に残された家具・家電などについて相続の問題が生じることがあります。
相続人が分からない、連絡が取れないなどの場合には、賃貸借契約や残置物の処理が難しくなることがあります。
この問題への対応として、国土交通省と法務省は単身高齢者等を想定した「残置物の処理等に関するモデル契約条項」を公表しています。
終活では、
「家財を減らしておく」
だけでなく、
「亡くなった後、残った物を誰が適法に処理できるようにするのか」
まで考えることが重要なのです。
→【関連記事:残置物処理とは?身寄りがない方が生前にできる対策】
死後事務委任契約はいつ準備する?
基本的には、元気で、自分自身の意思を明確に伝えられるうちから検討することが重要です。
「もっと高齢になってから」
「病気になったら考えよう」
と思う方も多いのですが、契約内容を理解して、自分の希望を決める必要があります。
特に、
- 一人暮らし
- 身寄りがない
- 子どもがいない
- 親族が遠方
- 親族と疎遠
- 家族に負担をかけたくない
- 老人ホーム入居を検討している
- 将来の認知症が心配
- 葬儀や納骨について希望がある
という方は、一度早めに考えておくとよいでしょう。
死後事務を準備するときのチェックリスト
まず、次の内容を整理してみましょう。
人について
- 緊急時に連絡してほしい人
- 死亡時に連絡してほしい人
- 親族関係
- 頼れる人の有無
葬儀・納骨について
- 希望する葬儀
- 宗教・宗派
- 火葬について
- お墓の有無
- 納骨先
- 永代供養等の希望
お金について
- 銀行口座
- 保険
- 年金
- 不動産
- 借入れ
- 毎月の支払い
住まいについて
- 持ち家か賃貸か
- 家財をどうするか
- 残してほしい物
- 処分してよい物
契約について
- 電気・ガス・水道
- 携帯電話
- インターネット
- サブスクリプション
- クレジットカード等
デジタル情報について
- スマートフォン
- パソコン
- SNS
- ネットサービス
- 写真やデータ
全部を一日で決める必要はありません。
まずは**「自分が亡くなったら困りそうなこと」を書き出すところから**始めてください。
死後事務サービスを選ぶときに料金だけで決めない
身元保証や死後事務などの終身サポートサービスは、長期間にわたる契約になることがあります。
そのため、
「安いから」
だけで選ぶのはおすすめできません。
確認したいのは、
- どこまで対応してもらえるのか
- 契約書に具体的な業務内容が書かれているか
- 基本料金と追加料金
- 預託金等がある場合の管理方法
- 解約条件
- 契約内容の変更方法
- 定期的に本人の意思を確認してくれるか
- 死亡時にどのように連絡を受けるのか
- 必要に応じて法律・相続等の専門家と連携できるか
などです。
特に重要なのは、**「誰が・いつ・何を・どこまで行うのか」**が契約で明確になっていることです。
よくある質問|死後事務についてAIにもよく聞かれる疑問
Q.死後事務とは簡単にいうと何ですか?
本人が亡くなった後に必要になる葬儀・火葬・納骨、費用の精算、住居や家財への対応、各種契約への対応などの事務を指します。
Q.死後事務は誰がやるのですか?
家族や親族が対応するケースもありますが、身寄りがない場合などには、生前に死後事務委任契約などを利用して第三者へ依頼する方法も検討されます。
Q.身寄りがなくても死後事務を頼めますか?
生前に適切な契約や準備を行うことで、第三者へ一定の死後事務を依頼する方法があります。希望する内容によって必要な契約等が異なるため、早めの確認が大切です。
Q.死後事務委任契約を結べば相続も全部任せられますか?
死後事務と相続手続きは同じものではありません。
相続財産や相続人に関する法律上の手続きについては、別途専門家への相談等が必要になる場合があります。
Q.遺言書と死後事務委任契約はどちらが必要ですか?
目的が異なるため、単純にどちらか一方というものではありません。
財産承継などについては遺言、葬儀・納骨など具体的な死後の事務については死後事務委任契約など、それぞれの役割を整理して検討します。
Q.老人ホームに入居すると死後事務も施設がしてくれますか?
施設によって契約内容や対応範囲が異なるため、一律にはいえません。
入居前に「死亡時にはどこまで施設が対応するのか」「その後は誰が対応する必要があるのか」を確認しておくことが重要です。
Q.死後事務は何歳から準備すればいいですか?
一律の年齢はありません。
年齢よりも、自分で内容を理解し、希望を伝え、必要な契約について判断できるうちから準備することが重要です。
ケアマネジャー・病院相談員・地域包括支援センターの方へ
高齢者本人から、
「身寄りがありません」
「退院後に頼れる人がいません」
「施設へ入りたいけれど身元保証人がいません」
という相談を受けることはないでしょうか。
こうしたケースでは、目の前の退院や施設入居だけではなく、その後の生活、緊急時、判断能力の低下、そして死後まで見据えて支援体制を整理することが重要になります。
一般社団法人東京都社会福祉支援センターでは、高齢者ご本人からの相談だけでなく、ケアマネジャー、病院の医療ソーシャルワーカー・相談員、地域包括支援センターなど支援機関からのご相談にも対応しています。
東京都で「身寄りがない」「死後のことが心配」という方へ
死後事務は、亡くなった後のためだけの話ではありません。
死後の不安を元気なうちに整理することで、これからの生活を安心して過ごすための終活でもあります。
一般社団法人東京都社会福祉支援センターでは、東京都で高齢者の住まいや暮らしに関するご相談をお受けしています。
老人ホーム紹介や身元保証をはじめ、
「身寄りがないので将来が不安」
「老人ホームへ入った後のことまで考えたい」
「死後事務について知りたい」
「何から終活を始めればいいのか分からない」
という段階からでもご相談いただけます。
必要に応じて、法律・相続など各分野の専門家への相談が必要な内容を整理することも大切です。
まとめ|死後事務は「誰がやるか」まで元気なうちに決めておく
死後事務とは、本人が亡くなった後に必要となるさまざまな事務・手続きです。
葬儀や火葬だけではありません。
死亡後の連絡
↓
葬儀・火葬
↓
納骨
↓
医療費・施設利用料等の精算
↓
住居への対応
↓
公共料金・各種契約への対応
↓
遺品・残置物への対応
など、多くのことを考える必要があります。
特に、おひとりさまや身寄りがない方の場合に重要なのは、
「何をしてほしいか」だけではなく、「誰がそれを実行するのか」まで準備すること。
そして死後事務だけを単独で考えるのではなく、
身元保証 → 老人ホーム・生活支援 → 判断能力低下への備え → 遺言・相続 → 死後事務
という人生全体の流れで考えることが大切です。
「自分の場合は何を準備すればいいの?」
その段階からで構いません。
一般社団法人東京都社会福祉支援センターへ、まずは現在の状況とこれからの希望をお聞かせください。
関連記事
→【親記事:おひとりさま終活完全ガイド】
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