認知症に強い老人ホームとは?症状・介護・医療から考える施設の選び方

  1. HOME
  2. お役立ち情報
  3. 認知症に強い老人ホームとは?症状・介護・医療から考える施設の選び方

目次

認知症に強い老人ホームとは?症状・介護・医療から考える施設の選び方

第1章 認知症に強い老人ホームとは?

「認知症に強い老人ホーム」とは、単に「認知症の方も入居できます」という施設ではありません。

認知症の状態や行動・心理症状、身体介護、医療、夜間の見守り、将来の状態変化まで含めて、その方に必要な支援を継続できる施設かどうかが重要です。

そして、認知症だから必ずグループホームというわけでもありません。

グループホーム、介護付有料老人ホーム、特別養護老人ホームなど、複数の選択肢から本人に合う施設を考えます。

第2章 認知症なら、まず何を確認すればいい?

最初に施設名を決める必要はありません。

まず整理したいのは、

・認知症の診断や現在の状態
・要介護度
・歩行や食事、排泄などのADL
・徘徊や帰宅願望などの有無
・夜間の状態
・必要な医療
・服薬管理
・本人の性格や生活歴
・家族の介護状況
・希望地域
・予算
・いつまでに入居したいか

です。

同じ「認知症」という診断でも、必要な支援は一人ひとり違います。

施設の種類から探すより、

「今、何に困っているのか」
「これから何が必要になりそうか」

を整理することが第一歩です。

第3章 「認知症受け入れ可」だけで選ばない

老人ホームの資料を見ると、

「認知症相談可」
「認知症対応」
「認知症受け入れ可」

などと書かれていることがあります。

しかし、本当に確認したいのはその先です。

例えば、

「帰宅願望が強くても対応できますか?」

「夜間に何度も起きる場合は?」

「食事をしたことを忘れてしまう場合は?」

「服薬管理は?」

「介護拒否がある場合は?」

「認知症が進行しても住み続けられますか?」

という具体的な対応範囲です。

「認知症対応」という言葉だけで判断せず、本人の状態を具体的に伝えて確認することが重要です。

第4章 認知症の方が入居できる主な施設

グループホーム

認知症の方が少人数で共同生活を送りながら、認知症ケアを受ける地域密着型サービスです。

家庭に近い環境で、本人ができることを活かしながら生活することを大切にします。

ただし、地域密着型サービスのため住所要件があり、医療対応などもホームによって異なります。

介護付有料老人ホーム

ホームの職員から介護保険サービスを受けながら生活します。

認知症の受け入れ状況は施設によって異なりますが、認知症ケアに力を入れている施設もあります。

身体介護が増えてきた場合も候補になりやすい施設です。

住宅型有料老人ホーム

生活支援等を受けながら暮らし、介護が必要な場合は訪問介護などの外部サービスを利用する形が中心です。

認知症の受け入れや夜間対応、医療体制などはホームごとの差が大きいため、個別確認が特に重要です。

特別養護老人ホーム

常時介護が必要で、自宅での生活が難しい方の生活施設です。

新規入所は原則として要介護3以上です。

認知症があり身体介護の必要性も高い方では候補になることがあります。

介護医療院

長期的な医療と介護の両方を必要とする方のための施設です。

認知症だけでなく、医療ニーズも高くなっている場合には選択肢となることがあります。

第5章 認知症ならグループホームが一番いい?

一概には言えません。

グループホームは認知症ケアを中心とした重要な選択肢ですが、すべての認知症の方に最適とは限りません。

例えば、

認知症があり、身体は比較的動ける
→ グループホームが候補

認知症+身体介護が多い
→ 介護付有料老人ホームや特養も比較

認知症+医療ニーズが高い
→ 医療連携が強いホームや介護医療院なども検討

認知症はあるが比較的自立している
→ 本人の状態によっては有料老人ホーム等も候補

というように考えます。

「認知症」という一つの条件だけで施設を決めないことが大切です。

第6章 徘徊や帰宅願望があっても入居できる?

施設によります。

認知症では、

「家に帰らなければ」
「仕事へ行かないと」
「家族を迎えに行かなければ」

など、本人にとって理由のある行動がみられることがあります。

こうした場合は、

・出入口の安全対策
・見守り体制
・職員配置
・夜間体制
・本人への声かけ
・生活歴の理解
・外出への対応

などを確認します。

「徘徊があります」と伝えるだけでなく、

いつ起こるのか
どんな場面で起こるのか
外へ出てしまうことがあるのか
夜間にもあるのか

まで具体的に伝えると、施設側も受け入れを判断しやすくなります。

第7章 夜間の認知症対応は重要

施設見学では昼間の様子を見ることが多いですが、認知症の方では夜間体制も重要です。

例えば、

・夜間に何度も起きる
・昼夜逆転がある
・トイレの場所が分からなくなる
・居室から出て歩く
・不安が強くなる

といったことがあります。

確認したいのは、

「夜勤者は何人いるのか」

だけではありません。

「夜間に認知症の症状が出た場合、どのように対応しているか」

まで聞いてみましょう。

第8章 認知症+医療が必要な場合は?

ここは非常に重要です。

認知症がある方でも、

・糖尿病
・在宅酸素
・人工透析
・経管栄養
・褥瘡
・服薬管理
・訪問診療
・訪問看護

など、医療面の支援が必要な場合があります。

この場合、

「認知症対応可」

だけでは施設を選べません。

認知症への対応と、必要な医療の両方に対応できるかを確認します。

特に病院から退院してそのまま老人ホームへ移る場合には、診療情報や現在必要な処置を整理したうえで施設へ確認することが重要です。

第9章 認知症が進行しても住み続けられる?

これも施設選びで必ず確認したいポイントです。

入居時には比較的落ち着いていても、数年後には、

・身体介護が増える
・歩けなくなる
・食事介助が必要になる
・排泄介助が増える
・医療ニーズが高くなる
・看取りを考える時期になる

可能性があります。

そこで施設には、

「どんな状態になったら住み続けることが難しくなりますか?」

と確認してください。

「今入れるか」だけでなく、

「状態が変わった後も住めるか」

まで考えることが、老人ホーム選びでは重要です。

第10章 認知症に強い老人ホームを見分けるポイント

施設見学では建物の豪華さだけでなく、次を確認します。

1.認知症の方への職員の接し方

命令的な声かけではなく、本人の気持ちや行動の理由を理解しようとしているか。

2.本人のできることを奪っていないか

安全だけを優先しすぎず、本人ができることを続けられる環境か。

3.夜間体制

夜間に不安や歩行がみられた場合、どのように対応するのか。

4.医療との連携

訪問診療、訪問看護、協力医療機関などとの連携体制。

5.状態が変化した場合

介護度や医療ニーズが高くなった場合の対応。

6.看取り

最期まで暮らしたい場合、看取りへの対応方針はどうなっているか。

7.退去条件

どのような状態になった場合に住み替えが必要になるのか。

この7項目は必ず確認しておきたいところです。

第11章 「新しくてきれい」だけで決めない

もちろん、清潔さや設備は大切です。

ただ、認知症の方の施設選びでは、それだけでは判断できません。

実際に見たいのは、

・入居者の表情
・職員の声かけ
・入居者と職員との距離感
・施設内の落ち着き
・本人が自由に過ごせる場所
・日中の過ごし方
・食事の様子

などです。

認知症の方の場合、環境が大きく変わることで不安が強くなることもあります。

「家族が気に入る施設」

だけではなく、

「本人がここで生活する姿を想像できるか」

という視点も持ってください。

第12章 費用だけで比較しても大丈夫?

月額料金だけで比較するのはおすすめできません。

確認したいのは、

・家賃
・管理費
・食費
・介護保険自己負担
・医療費
・おむつ等の日用品
・追加サービス
・通院対応
・その他の実費

などを含めた実際の負担です。

認知症が進行し介護量が増えた場合、将来の負担がどう変わるのかも確認しておきましょう。

第13章 認知症の親が施設入居を嫌がる場合は?

これは家族が非常に悩みやすい問題です。

本人に、

「もう家では無理だから施設に入って」

と伝えるだけでは、不安や拒否が強くなることがあります。

まず、

「なぜ嫌なのか」

を考えてみます。

自宅を離れたくない。
知らない場所が怖い。
自分はまだ一人で暮らせると思っている。
家族に見捨てられるように感じる。

理由は人によって違います。

家族だけで説得しようとせず、ケアマネジャー、地域包括支援センター、医療機関など、本人と関係のある支援者と相談しながら進める方法もあります。

第14章 病院から「退院してください」と言われた場合

入院中に認知症があり、自宅へ戻るのが難しいケースでは、時間的な余裕が少ない場合があります。

まず、

・退院予定日
・認知症の状態
・ADL
・必要な医療
・介護度
・家族の支援状況
・予算
・希望地域
・身元保証人や緊急連絡先の状況

を整理します。

そのうえで、グループホームだけに限定せず、介護付有料老人ホームなど複数の選択肢から探します。

病院MSWや退院支援担当者と施設側の情報共有も重要になります。

第15章 身元保証人がいなくても老人ホームを探せる?

身元保証人がいないことだけで、

「老人ホームには入れない」

と一律に決まるわけではありません。

ただし施設によって、身元保証人、身元引受人、緊急連絡先などを求める場合があります。

認知症があり、さらに身寄りがない場合には、

老人ホーム探し
+
緊急連絡先
+
入院時の支援
+
金銭・契約面の支援
+
終活・死後のこと

など、複数の課題が重なる場合があります。

この場合は施設探しだけで終わらせず、

「入居後を誰が支えるのか」

まで整理することが重要です。

第16章 東京都で認知症対応の老人ホームを探すには?

東京都では、有料老人ホームや認知症高齢者グループホームなどの施設情報が公開されています。

有料老人ホームについては、重要事項説明書も確認できます。

ただし、

「認知症受け入れ可」

だけで候補を決めないでください。

東京都内でも施設ごとに、

・認知症の受け入れ範囲
・介護体制
・夜間体制
・看護
・医療連携
・看取り
・費用
・空室状況

などは異なります。

本人の状態を整理したうえで比較することが重要です。

第17章 家族が施設探しを始めるタイミング

「もう限界になってから」

でなくても相談できます。

例えば、

・一人暮らしが心配になってきた
・薬を飲み忘れる
・食事が取れているか分からない
・火の消し忘れがある
・夜間に外へ出ようとする
・家族の介護負担が大きくなってきた
・退院後の生活が心配
・今後どんな施設が必要になるのか知りたい

という段階でも、住まいについて考え始めることができます。

早い段階なら、本人の希望も聞きながら比較する時間を取りやすくなります。

第18章 東京都社会福祉支援センターでは何を相談できる?

「認知症の親に合う老人ホームが分からない」

その段階からご相談いただけます。

一般社団法人東京都社会福祉支援センターでは、

・認知症の状態
・介護度
・ADL
・必要な医療
・希望地域
・予算
・入居希望時期
・ご本人の希望
・ご家族の状況

などを整理しながら、老人ホーム探しを進めます。

最初から、

「グループホーム」
「介護付有料老人ホーム」
「特養」

と決める必要はありません。

本人に必要な支援から、どのような施設が候補になるかを整理します。

また、

「退院日は決まったが自宅へ戻れない」
「身元保証人を頼める人がいない」
「緊急連絡先になってくれる人がいない」
「施設入居後のことまで心配」

という場合もあります。

必要に応じて、老人ホーム紹介だけでなく、居住支援、退院支援、身元保証・身元引受、緊急連絡先、終活・死後事務など、

「住まいから、その先の生活まで」

必要な支援を整理します。

ご本人・ご家族だけでなく、ケアマネジャー、病院MSW、退院支援担当者、地域包括支援センターなど支援者の方からのご相談にも対応しています。

第19章 まとめ|「認知症対応可」ではなく「この人に対応できるか」で選ぶ

認知症に強い老人ホームを探すときに最も大切なのは、

「認知症の人を受け入れていますか?」

だけで判断しないことです。

本人の認知症の状態、身体介護、医療、夜間の様子、生活歴、性格、予算、将来の状態変化まで考える必要があります。

グループホームが合う人もいます。

介護付有料老人ホームが合う人もいます。

特養などが候補になる人もいます。

施設名から決めるのではなく、

「この人が、ここで安心して生活できるか」

という視点で選びましょう。

「うちの親の場合、どこが合うのか分からない」

そこが、相談を始めるタイミングです。


6.FAQ

「認知症でも老人ホームに入れますか?」
はい。認知症の方を受け入れる施設はあります。ただし受け入れ可能な状態や医療・介護体制は施設ごとに異なるため、本人の状態を具体的に伝えて確認することが重要です。

「認知症ならグループホームが一番いいですか?」
一概には言えません。グループホームは認知症の方の重要な選択肢ですが、身体介護や医療ニーズなどによって介護付有料老人ホームや特養等が適している場合もあります。東京都もこれらを異なる施設種別として案内しています。福祉局

「徘徊があっても老人ホームへ入れますか?」
施設ごとに対応範囲が異なります。「徘徊あり」だけでなく、時間帯・頻度・外へ出る可能性・夜間の状態などを具体的に伝えて相談しましょう。

「認知症が進行したら退去になりますか?」
必ず退去になるわけではありません。ただし、施設で対応できる介護・医療の範囲を超えた場合などは住み替えが必要になることがあります。契約前に退去条件を確認してください。

「認知症と医療対応の両方が必要な場合は?」
認知症対応だけでなく、必要な医療処置や訪問診療・看護等との連携体制を確認します。長期的な医療と介護が必要な場合には介護医療院という選択肢もあります。福祉局

「老人ホームを本人が嫌がっています。家族だけで決めてもいいですか?」
本人の意思や状況を丁寧に確認することが重要です。家族だけで抱え込まず、ケアマネ、地域包括、医療機関などとも相談しながら進めましょう。


7.さいごに

「認知症の親に、どんな老人ホームが合うのか分からない」

その段階からご相談いただけます。

「グループホームがいい?」
「介護付有料老人ホーム?」
「徘徊があっても入れる?」
「認知症だけでなく医療対応も必要」
「退院日は決まったけれど自宅へ戻れない」
「身元保証人や緊急連絡先を頼める人がいない」

老人ホーム探しでは、いくつもの問題が同時に重なることがあります。

一般社団法人東京都社会福祉支援センターでは、認知症の状態、介護度、身体状況、医療、予算、希望地域、入居時期、ご本人の希望などを整理して、どのような住まいが候補になるかを一緒に考えます。

最初から施設の種類を決める必要はありません。

ご本人・ご家族だけでなく、ケアマネジャー、病院MSW、退院支援担当者、地域包括支援センターなど支援者の方からのご相談にも対応しています。


老人ホーム紹介完全ガイドはコチラ

不動産売却→施設→身元保証 ワンストップ

当団体は東京都指定居住支援法人です

おひとりさま終活完全ガイド

病院・ケアマネジャー向け居住支援・身元保証サービス|身寄りのない方・退院後の住まい・老人ホーム探しを支援

身元保証完全ガイド|高齢者・おひとりさま・家族が知っておきたい制度・費用・選び方を徹底解説

死後事務完全ガイド|身寄りがない・おひとりさまの死後の手続きと「今からできる備え」

成年後見制度完全ガイド|仕組み・費用・手続き・任意後見・身元保証との違い

家族信託完全ガイド|仕組み・費用・認知症対策・成年後見との違い

老人ホームの選び方完全ガイド|種類・介護度・認知症・医療対応・看取りで選ぶポイント