目次

居住支援法人とは?高齢者・身寄りのない方の住まい探しと生活支援をわかりやすく解説
「高齢で賃貸住宅がなかなか見つからない」
「身寄りがなく、緊急連絡先を用意できない」
「退院期限が迫っているのに、退院後に住む場所が決まらない」
「保証人がいないことを理由に、住まい探しが進まない」
こうした「住まいの確保に困っている方」を支援する存在が居住支援法人です。
居住支援法人は、単なる不動産会社や高齢者向け住宅紹介会社ではありません。
住宅セーフティネット法に基づき、住宅の確保に特に配慮を必要とする方の民間賃貸住宅への円滑な入居を支援する法人として、都道府県が指定する法人です。
一般社団法人東京都社会福祉支援センターも、東京都指定の居住支援法人として、住まいにお困りの方からのご相談に対応しています。
この記事では、
- 居住支援法人とは何か
- どんな人が相談できるのか
- どのような支援を受けられるのか
- 高齢者や身寄りのない方の住まい探し
- 病院から退院する方の住居問題
- 身元保証・緊急連絡先との関係
- 老人ホームを探す場合との違い
- ケアマネジャー・病院相談員・地域包括支援センターとの連携
まで、わかりやすく解説します。
居住支援法人とは?
居住支援法人とは、住宅セーフティネット法に基づき、住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への円滑な入居を支援する法人として都道府県が指定する法人です。
住宅確保要配慮者とは、住宅を自分の力だけで確保することが難しかったり、住宅確保に特別な配慮が必要だったりする方を指します。
代表的なのは、
- 高齢者
- 障害のある方
- 低額所得者
- 被災者
- 子育て世帯
などです。
このほか、地域や居住支援法人によって支援対象や対応業務が異なる場合があります。
つまり居住支援法人は、
「家を借りたいけれど、さまざまな事情によって一般的な住まい探しだけでは解決が難しい方を、住宅と生活の両面から支える存在」
と考えるとわかりやすいでしょう。
なぜ居住支援法人が必要なの?
高齢者の住まい探しでは、
「高齢だから入居後が心配」
「一人暮らしで何かあったらどうするのか」
「緊急時に連絡できる家族がいない」
といった理由から、賃貸人側が不安を感じるケースがあります。
特に、
高齢・単身・身寄りなし・保証人なし・緊急連絡先なし
など複数の事情が重なると、本人が家賃を支払える場合でも住まい探しが難しくなることがあります。
一方で、病院では治療が終了して退院できる状態になっていても、
「退院後に戻れる家がない」
という問題が起こることもあります。
住宅だけを紹介しても解決できない。
福祉サービスだけでも住宅そのものは確保できない。
そこで重要になるのが、住宅と福祉をつなぐ居住支援です。
居住支援法人は何をしてくれる?
居住支援法人が行う代表的な業務には、次のようなものがあります。
1.賃貸住宅への入居相談・住宅情報の提供
「高齢でも借りられる住宅を探したい」
「保証人がいない」
「退院後の住まいを探している」
など、住宅確保に困っている方の相談を受け、住まい探しや入居に関する情報提供・支援を行います。
2.家賃債務保証に関する支援
居住支援法人の業務には家賃債務保証も含まれます。
ただし、すべての居住支援法人がすべての支援業務を直接行っているわけではありません。
利用を検討する場合は、その法人がどの地域・対象者・業務に対応しているか確認することが重要です。
3.見守りなどの生活支援
住居を確保できても、そこで安心して暮らし続けられなければ十分な居住支援とはいえません。
そのため居住支援法人では、法人によって、
- 見守り
- 安否確認
- 生活相談
- 必要な福祉サービスへの橋渡し
などを行います。
東京都も、居住支援法人が実施する高齢者等への見守り・安否確認の取組を公開しています。
4.賃貸人・大家さんへの情報提供
居住支援では、入居希望者だけでなく住宅を貸す側の不安を軽減することも重要です。
高齢者の入居では、
「孤独死が心配」
「認知症になったらどうする?」
「緊急時は誰に連絡する?」
「亡くなった後に荷物が残ったらどうする?」
といった心配を持つ賃貸人もいます。
居住支援法人が間に入り、必要な情報提供や支援につなげることで、住宅確保要配慮者が住まいを確保しやすい環境をつくっていきます。
5.残置物処理等に関する支援
東京都では居住支援法人の支援業務として、残置物処理等業務も示されています。
特に身寄りのない高齢者の場合、
「亡くなった後、部屋に残った家財をどうするのか」
という問題は賃貸人側の大きな不安材料になります。
入居時だけではなく、入居後、さらには亡くなった後まで見据えることが、高齢者の居住支援では重要になっています。
「身寄りがない」「保証人がいない」場合も相談できる?
住まい探しで困っている場合は、まず相談してみることをおすすめします。
例えば、
「一人暮らしで頼れる家族がいない」
「子どもはいるが遠方に住んでいる」
「保証人を頼める親族がいない」
「緊急連絡先を用意できない」
「高齢を理由に賃貸住宅探しが進まない」
といったケースです。
ただし、ここで大切なのは、
「居住支援法人=必ず保証人になってくれる法人」ではない
ということです。
居住支援法人ごとに支援対象・対応地域・業務内容は異なります。
身元保証や緊急連絡先などが必要な場合には、その問題を含めて対応可能な支援先につなぐことが重要です。
居住支援と身元保証は何が違う?
混同されやすいのが居住支援と身元保証です。
居住支援は、住宅確保要配慮者が住まいを確保し、安心して生活を継続できるよう支援するものです。
一方、身元保証は、老人ホームへの入居や入院などの場面で求められる身元保証・身元引受、緊急時対応などに関係するサービスです。
つまり、
住まいを確保する問題=居住支援
入院・施設入居等で身元保証人等を求められる問題=身元保証
と整理するとわかりやすくなります。
実際には、高齢者支援では両方の問題が同時に発生することがあります。
病院から退院するのに住む場所がない場合は?
病院の医療ソーシャルワーカーや退院支援担当者から相談が発生しやすいのが、
「治療は終わったが、退院後の住居がない」
というケースです。
例えば、
- 入院中に以前の住居を失った
- 家族宅へ戻れない
- 身寄りがない
- 高齢のため賃貸住宅探しが難しい
- 保証人や緊急連絡先がいない
といった事情です。
この場合は、本人の身体状況、介護の必要性、収入、希望地域などを確認し、
一般の賃貸住宅が適しているのか、介護施設や高齢者向け住宅を検討した方がよいのか
を整理する必要があります。
「とにかく家を探す」ではなく、その方が退院後も生活を継続できる住まいを考えることが重要です。
賃貸住宅と老人ホーム、どちらを選べばいい?
これは年齢だけでは判断できません。
比較したいのは、
- ADL(日常生活動作)
- 認知機能
- 医療ニーズ
- 介護サービスの利用状況
- 収入・年金
- 預貯金
- 家族・親族の支援状況
- 緊急時の対応
- 本人の希望
などです。
自立度が高く地域で生活を継続できる方なら、居住支援を利用しながら賃貸住宅を探す方法があります。
一方、日常的な介護や生活支援が必要な場合には、老人ホームや高齢者向け住宅を含めて検討した方が適しているケースもあります。
「賃貸か施設か」から決めるのではなく、「どんな暮らしなら安全に継続できるか」から考えることが大切です。
ケアマネジャー・地域包括支援センターからも相談できる?
本人や家族だけではなく、支援者が居住問題に直面することもあります。
例えばケアマネジャーが、
「更新や立ち退きの問題で住居を探さなければならない」
地域包括支援センターが、
「身寄りのない独居高齢者から住まいの相談を受けた」
病院の相談員・医療ソーシャルワーカーが、
「退院できる状態なのに帰る場所がない」
といったケースです。
こうした問題は、ケアマネジャーや医療ソーシャルワーカーだけで解決するのが難しい場合があります。
住宅・福祉・介護・医療を分断せず、必要な専門職や機関と連携して解決方法を探すことが重要です。
居住支援法人に相談すると必ず部屋を借りられる?
必ず入居できるという制度ではありません。
物件の募集状況、本人の収入、保証会社等の審査、健康・生活状況、希望条件などによって結果は異なります。
居住支援法人の役割は「入居を保証すること」ではなく、住宅確保に困っている方が住まいを確保できる可能性を高め、入居後の生活も含めて必要な支援につなげることにあります。
この違いは非常に重要です。
居住支援法人は行政機関なの?
行政機関ではありません。
NPO法人、一般社団法人・一般財団法人、社会福祉法人、居住支援を目的とする会社などが、法律に基づいて都道府県から指定を受けて活動します。
つまり、
「民間等の法人が、都道府県から指定を受けて居住支援を行う制度」
です。
また、指定後も事業計画・収支予算等について都道府県による認可・監督等の仕組みがあります。
居住支援法人を選ぶときのポイント
居住支援法人ならどこでも同じサービスを受けられるわけではありません。
相談前に、
①自分が支援対象に含まれるか
②住みたい地域が業務区域か
③どんな入居支援をしているか
④入居後の見守り等に対応しているか
⑤身元保証・緊急連絡先の問題も相談できるか
⑥医療・介護・福祉との連携が可能か
などを確認しましょう。
特に高齢者の場合、「部屋を見つけて終わり」ではない支援体制が重要です。
一般社団法人東京都社会福祉支援センターは東京都指定の居住支援法人です
一般社団法人東京都社会福祉支援センターは、東京都指定の居住支援法人として、住宅確保にお困りの方のご相談に対応しています。
高齢者の住まい問題は、
「家が見つからない」
だけで終わらないことがあります。
身元保証、緊急連絡先、老人ホーム、入院・退院、見守り、生活支援、死後の手続きなど、複数の問題が重なっていることも少なくありません。
だからこそ、一つの問題だけを見るのではなく、**「この方がこれからどこで、どう暮らしていくのか」**という視点で支援方法を整理することが大切です。
こんなときはご相談ください
「高齢の親の賃貸住宅が見つからない」
「身寄りがなく住まい探しに困っている」
「保証人・緊急連絡先がいない」
「病院から退院予定だが住む場所がない」
「一人暮らしなので入居後の見守りが心配」
「賃貸住宅と老人ホームのどちらがいいかわからない」
「ケアマネとして利用者の住居問題を相談したい」
「病院相談員として退院先を探している」
このような場合は、一人で解決しようとせず、居住支援法人への相談という選択肢があります。
よくある質問|居住支援法人Q&A
Q. 居住支援法人とは簡単にいうと何ですか?
住宅の確保に特に配慮が必要な方が民間賃貸住宅へ円滑に入居できるよう支援する、都道府県指定の法人です。
Q. 高齢者でも相談できますか?
高齢者は住宅確保要配慮者に含まれます。ただし各法人で対象地域や支援内容が異なるため、事前確認が必要です。
Q. 身寄りがなくても相談できますか?
住まいの確保に困っている場合は相談対象となる可能性があります。身元保証や緊急連絡先が必要な場合は、それらも含めて対応方法を検討します。
Q. 居住支援法人が保証人になってくれますか?
必ず保証人になる制度ではありません。法人によって対応業務が異なります。
Q. 部屋探しだけですか?
いいえ。法人によって、住宅相談・入居支援のほか、見守り等の生活支援、賃貸人への情報提供、残置物処理等の支援を行っています。
Q. 病院の相談員やケアマネジャーから相談してもいいですか?
住居問題を抱える方への支援について、関係機関・支援者から相談することも重要です。本人の状況を整理したうえで連携方法を検討します。
まとめ|居住支援法人は「住まい」と「生活」をつなぐ支援の窓口
居住支援法人とは、住宅セーフティネット法に基づき、住宅確保要配慮者への居住支援を行う法人として都道府県から指定された法人です。
高齢者、障害のある方、低額所得者など、住宅確保に配慮が必要な方に対し、住宅相談・入居支援や見守り等の生活支援などを行います。
高齢者の住居問題では、
住まい・保証・見守り・介護・医療・福祉
が複雑に関係することがあります。
だからこそ、住居だけを切り離して考えるのではなく、その方の生活全体から解決方法を考えることが重要です。
一般社団法人東京都社会福祉支援センターは東京都指定の居住支援法人です。
ご本人・ご家族はもちろん、病院の相談員・医療ソーシャルワーカー、ケアマネジャー、地域包括支援センターなど、支援に携わる方からの居住支援に関するご相談にも対応しています。
「住む場所が見つからない」
「身寄りがなく今後が心配」
「退院後の住まいをどうしたらいいかわからない」
そんなときは、問題が複雑になる前にご相談ください。
老人ホーム紹介完全ガイドはコチラ
不動産売却→施設→身元保証 ワンストップ
当団体は東京都指定居住支援法人です
